エンジンオイルの役割
エンジンオイルは、エンジン内部の金属同士の滑りを良くして摩擦を抑え、同時にエンジンの温度を下げるなど、クルマの基本性能を保つ重要な役割を果たす消耗品です。エンジンオイルは主に3つの種類に分類されます。
・鉱物油
原油を精製して作られる昔ながらのベーシックなエンジンオイルです。価格が安いため広く普及していますが、耐熱性能はそれほど高くなく、酸化もしやすいため、必ず定期的な交換が必要です。
・部分合成油
鉱物油に20%以上の化学合成油を混合したエンジンオイルの総称です。鉱物油のウィークポイントとされる耐熱性能や酸化をできるだけ抑えることができるよう、様々な配合品が流通しています。
・化学合成油
原油の精製過程で不純物を可能な限り排除した高純度のエンジンオイルです。寒い時期でもエンジンの始動性が良く、耐熱性も高いのでオイルが劣化がしにくいのも特徴です。値段は少々高めですが、近年では多くのクルマに純正品として利用されています。
エンジンオイルは劣化する
エンジンオイルは、エンジン内部の激しい熱によりオイルの特性が少しづつ変化(酸化)していきます。またエンジン内部の金属同士がこすれることで出る微細な金属粉がオイルに混じることで、エンジンオイルの性能は徐々に低下していきます。
正しいオイル管理は快適カーライフの第一歩
鉱物油や化学合成油など、その種類に限らずエンジンオイルは定期的な交換が不可欠です。特に中古車の場合、納車時にエンジンオイルを交換しておくことで、オーナーがオイル管理をしやすく、より安心して乗れるようになります。エンジンオイルの交換タイミングはエンジン特性やクルマの使用状況によって若干異なりますが、走行10,000キロ(ターボ車は5,000キロ)、もしくは6ヶ月に1回を目安に交換するのが良いとされています。
劣化したエンジンオイルを交換せずにいると・・・
潤滑性能や冷却性能が落ちるため、エンジンが100%のパワーを発揮できなくなり、燃費が悪化します。また、エンジンオイルは少しずつ減っていきます。既定量を下回ったまま乗り続けると、エンジン内部の摩耗や損傷など、より深刻なダメージを与える可能性があります。オイルゲージを引き抜いてエンジンオイルの量と色を確かめるか、販売店整備スタッフにお願いしましょう。